この分譲マンションのリノベーションが松山で大きな一石を投じたと思います。2005年に当時築年数30年を超えるマンションをスケルトン解体し、新たな解釈で造り変えた部屋として松山でのリフォーム・中古住宅販売業界に驚きを与えたと当時記憶してます。この物件に出会ったからこそリノベーションが今後の中古市場の主流になると確信したし、リノベーションで新築マンションに負けないくらいの住まいが可能ということがわかりました。
このマンションの解説すると、まず4DKだった間取りを2LDKに変更しております。玄関入ってまずリビングに入るには2方向の入り口を作っております。1方はリビングへ直接入る、もう1方はぐるりと回ってキッチンへ入ります。その流れの途中に所々に収納も確保。マンションなのにキッチンへリビングを通らずに入れる勝手口的な解釈が非常に面白いです。対面式キッチンが主流ですがこのマンションは角部屋だったため少しでもキッチンを明るくということで窓に面した形に配し、背面にはカウンターを設けているため収納・作業台・明るさが確保できたキッチンになっています。リビングの作り付け収納家具は隙間なく配置でき便利です。部屋の雰囲気を損なわない質感と扉の大きさやバランスは非常に考えられてます。
これ以上のものもどんどんこれからも提案していきたいですね。
設計:伊藤馨 販売:坂本隆二