オトナの隠れ家シリーズの第4弾です。考えに考えてたどり着いたのは、21㎡の小さな部屋で効率よく使うためにベッドスペースをうまく取ろう、でした。
ワンルームでは玄関ドアを開けて室内のすべてが見渡せる、しかもそれでベッドが丸見えになることって嫌じゃないですか?ということでそれを解消するのと、ロフトを2.5mという比較的高くない天井高で取るということに挑戦した物件です。まあロフトに関してはいろんな方々が「無理なことない?」という貴重なご意見を頂けましたのである意味燃えました(笑)
21㎡という広さは約6.35坪なので畳で言うと13畳弱という広さ、一般的な戸建て住宅のLDKくらいです。これにトイレ・浴室・キッチン・洗濯機置き場が最低必要、残ったところで寛いで、寝て、収納…言葉で聞くと住むの無理!となりそうです。
ならベッドスペースをロフトで取ると空間が2層に分かれるので効率的に使える。そこで考えがちなのがベッドスペースを極力高さを低くして収納部の高さを高く取ろうと考えるのが一般的。しかし今回は逆でベッドスペースを上部に持ってくるが、高さはベッド部分を十分な高さを取ることを心掛けました。そうすることでベッドまで上がる梯子の高さを低くすることができる(楽に上がれる)、収納は下部に持ってくるが移動式のテーブルセットや引き出し収納なら床と続きの方が収納しやすいし、無駄なく空間が使えるということ。
そしてこのロフトベッドはロールスクリーン等を付けて降ろせばベッドが見えなくなります。またローカ側の折れ戸から上がり降りもできます。これで玄関開けてベッドが見えるのが解消されますし、2方向からのベッドスペースへのアクセスが可能。下部は収納も重たいものも楽々床を滑らせての出し入れが可能となりました。
キッチンは極力コンパクトで洗面台と兼ねる案もありましたが、どうしても個人的な思いからシンクを分けました。また、浴槽が欲しいところですが、この広さで浴槽を優先させると寛ぐスペースがそれだけ様くなるので、そこは思い切ってシャワーブースにしました。こういう割り切りも大事だと思います。
これでどんなに狭いスペースでも空間を2層に分ける発想で無駄なく使えるワンルームを提案できました。ある意味かなりの冒険をした物件だと言えます。おかげさまで女性向けに作りましたが見事に短期間で女性に購入いただきました。
解説:坂本隆二
施工工事:すずかけ商会 企画・販売:株式会社アールホーム 事業主:西日本不動産コンサルタント株式会社 参考再生施工金額:3,0000,000円(消費税、家具の値段は含まれておりません)